ささえる

相談事業

あなたにとって わたしたちにとって 「共に」を一緒に考える

相談事業では、利用者さん1人1人の思いや希望に沿った生活や活動が送れるよう、福祉サービスや社会資源などを活用してそれぞれの場所へ支援を行っています。また、これからの生活や人生について共に考え、よりよい支援を受けれるようサポートする役割も担っています。
専門性が問われ、知識や対応力、計画力などが求められ責任ある仕事ですが、そのぶんやりがいのある仕事でもあります。
利用者さんの新たな人生の一歩を支えるお手伝いができるよう励んでいきます。








ささえる人たち


世話人

グループホームにおいて障がいを持つ利用者が自立した生活を送ることができるように、日常生活上の援助や調整を行う職種です。具体的には、食事提供、家事のサポート、金銭管理、健康・服薬管理、生活や余暇に関する助言を行うほか、入浴の順番など共同生活に必要なルールを利用者同士で決めるための誘導や、利用者の対人関係の調整なども行います。



世話人/前田さん

喫茶店経営から世話人の道へ

世話人として働く以前は喫茶店を営んでいた前田さん。調理も接客も一人でこなす忙しい日々を送っていましたが、病気を患い、喫茶店の仕事にドクターストップがかかってしまったそうです。
それまでの経験を生かしながら、無理なく働き続けられる仕事を探しているなかで出会ったのが【世話人】の仕事でした。

「福祉関係の仕事に携わったことがなかったので、人づてに紹介されてから初めてこういう仕事があることを知りました。でも、食べる人を飽きさせないように毎日料理を作るという点では、喫茶店の仕事とさほど変わりがないので、すんなり『やってみよう』と思いました」

先輩世話人に付いて仕事を覚え、あっという間に一人で担当を任されるようになった前田さん。現在は4名が入居するホームを担当しています。
朝の勤務は6時から9時頃までで、朝食の用意や掃除をして、報告用の書類を書くこともします。そして、利用者さんが作業所に行く時間帯は休憩時間となり、16時から再びホームへ。夕食を作ったり利用者さんがお風呂に入るように声がけをしたりしながら20時頃まで働いています。

「日中に長めの休憩時間があるので病院や役所、銀行にも行きやすいですよ。それに、ここ(こうち福祉会)は柔軟なので、私は家族の介護と並行しながら働いていた時期もあります。世話人になって17年が経ちましたが、私の人生で一番長く続いている仕事です。でも、長く続けられるのは、働きやすさだけでなく、この仕事が“楽しいから”だと思います」


利用者さんや仲間の存在に元気づけられて

前田さんが一日のなかで最も好きなのは、夕食後の散歩の時間。歩きながら利用者さんと会話が弾み、いつも笑いが絶えないといいます。
また、重い物を持ってくれたり、前田さんの誕生日や母の日に靴下をプレゼントしてくれたり、利用者さんの優しさに心打たれることも多いそうです。

「毎日のように顔を合わせていたら、障がいの有無は関係なくなっていくんだなと思いました。世話人といってもこちらが全てのお世話をするのではなく、利用者さんの生活に寄り添いながら、どこかで私も励まされているように感じます」

一方で、人と人が関わる仕事だからこそ難しさを感じることも。利用者さんの個性や特性を理解していても、その日の機嫌によって気持ちがすれ違うこともあるそうです。


「どんなときも世話人はどん!と構えておくことが大事。ですが、どうしても悩んでしまうときは、他の職員さんや世話人仲間に相談します。ここ(こうち福祉会)は職員同士の仲が良いから相談しやすいですよ。月2回は世話人同士が集まって報告を行うグループホーム会があり、終わった後にモーニングを食べに行くことが楽しみになっています」

複数のグループホームを運営しているからこそ、分かり合える仲間が数多くいて、さらにホームごとに雰囲気や個性がちがうので、自分に合うホームを見つけやすいのが「こうち福祉会の良さ」という前田さん。

「仕事が体や脳のトレーニングになっていますし、何より利用者のみなさんの“純粋さ”にいつも元気をもらえていますので、できるだけ長く働きたいです。年齢を重ねてからもそう思える仕事に出会えて、本当に良かったです」



施設長

施設全体のマネジメント業務を行う責任者です。個々の利用者の状態の把握や、支援計画通りに適切なサービスが行えているかのチェックをはじめ、職員の教育や労働環境・実態の把握、人員配置、施設の運営が適正に行われているかのチェック、外部に向けた広報活動のほか、収支管理や行政との調整など業務は多岐にわたります。施設全体を守り、成長させていくやりがいを実感できる職種です。


施設長・サービス管理者/黒沢圭子

ピュアな出会いに感動して福祉業界へ

春野町にある就労継続支援B型事業所「ライフステージ蒼空舎」の施設長を務める黒沢さんは、一般企業からの転職でこうち福祉会に就職しました。結婚や子育ても経て、25年以上務めています。


「最初に就職したのは販売系の会社でしたが、無理をして売らなくてはいけないことに疲れて辞めてしまいました。福祉業界は未知の世界で、いろんな求人を見ている中で偶然、障がい者作業所の活動を目にして、そこから関心を抱くようになったんです。実際に障がいを持った方々の輪の中に入る経験もしたのですが、みなさんがとてもピュアなことに感動しまして、福祉業界で働いてみようと思いました」

働きながら学んで、自分の知識と自信を増やす

指導員として働き始めた黒沢さん。最初に担当した事業所では、当時、箱折りなど内職の仕事が中心でしたが、片麻痺のため両手で作業ができない利用者さんもいました。そこで、新たな仕事づくりとして手袋の製造事業の立ち上げに関わることになりました。

「最初は相談に行った手袋業者さんから相手にしてもらえない日々が続きましたが、根気よくお願いしているうちに認めてもらえ、2台の手袋編み機を導入することができました。とはいえ、それですぐに上手く手袋がつくれるわけではありません。なんとか“利用者さんの仕事”になっていくよう、作業にいろいろな工夫をして、販路拡大にも取り組んできました。

そのうちに良い手袋がつくれるようになって、販売も増えていき、作業ができる利用者さんも、編み機も、少しずつ増やしていくことができました。現在は約20名の利用者さんが手袋製造に関わり、編み機は15台になっています。
その間に、私は結婚も出産もして、指導員からサービス管理責任者を経て、施設長に就任しました。私の人生は手袋製造とともに歩んでいます」


手袋製造を軌道にのせるにあたっては、前職での経験と、こうち福祉会で学んだ知識が生かされたといいます。特に役立ったのは、法人内で実施している勉強会や研修。学んだことを生かすことで、さまざまな障がい特性を持つ利用者さんが適切な環境で作業できるようになり、自らの自信にもなっていったそうです。

「やる気だけでは乗り切れないこともあって、そういう場面で必要になるのが専門的な知識でした。こうち福祉会は研修や勉強会が充実していて、資格取得などのスキルアップもしっかり応援してもらえます。ただ闇雲に行って悩んでいたことも、勉強させてもらい、それを現場に持ち帰って実践すると良い結果につながるんです。その時の喜びや達成感はとても大きく、仕事自体のモチベーションもアップしますね。
また、手袋事業の拡大など私がチャレンジしたいことを、上司に常に応援してくれましたし、出産や育児が大変な時には職員間の助け合いにも救われました。良い職場環境で働かせてもらったからこそ、私も施設長として頑張っていきたいと思っています」

小さな成功が喜びにつながる環境を整える

利用者さんの工賃向上を目指していく上で事業内容は多岐にわたり、職員数も増えています。大きな集団が関わる施設を円滑に運営していくためには、施設長のマネジメント力が大事であると考える黒沢さん。
利用者さんが何らかのトラブルを抱えていたり、職員が仕事で行き詰まったりしていたら、できる限り話を聞き、自身も現場の中に入って状況を見て考え、職員間のコミュニケーションも図りながら、みんなで一緒に解決していくことを大事にしていきたいと考えています。

「施設長の役割は、利用者さんが毎日いきいきと活動できる場所をつくり、職員みんなが働きやすい職場をつくるといった、『環境を整える』ことだと思っています。
より良い環境から生まれるのは『この利用者さんがこの作業をできた!』というような、小さな成功ではあるのですが、利用者さん本人もうれしいし、職員も嬉しいし、私自身もうれしい。つまり、小さな成功がたくさんの人の喜びにつながっていくんです。そうした、かけがえのない経験をしていると、日常においても心穏やかに過ごすことができます。この仕事のおかげですね」


利用者さんが何らかのトラブルを抱えていたり、職員が仕事で行き詰まったりしていたら、できる限り話を聞き、自身も現場の中に入って状況を見て考え、職員間のコミュニケーションも図りながら、みんなで一緒に解決していくことを大事にしていきたいと考えています。

「施設長の役割は、利用者さんが毎日いきいきと活動できる場所をつくり、職員みんなが働きやすい職場をつくるといった、『環境を整える』ことだと思っています。
より良い環境から生まれるのは『この利用者さんがこの作業をできた!』というような、小さな成功ではあるのですが、利用者さん本人もうれしいし、職員も嬉しいし、私自身もうれしい。つまり、小さな成功がたくさんの人の喜びにつながっていくんです。そうした、かけがえのない経験をしていると、日常においても心穏やかに過ごすことができます。この仕事のおかげですね」



サービス管理責任者

利用者やそのご家族にあった個別支援計画書の作成、それに基づいた支援が適切に行われているかのチェック、さらに、事業所で働く職員への指導やアドバイス、関係機関との調整など、多岐にわたる業務を行います。



サービス管理責任者/林さん

“いつも通り”のなかに喜びがある仕事

福祉系の大学を卒業後、こうち福祉会に就職した林さん。支援員として就労継続支援B型事業所やグループホームで経験を積み、相談支援専門員を経て、サービス管理責任者になりました。
現在は、約30名の利用者さんが通う生活介護事業所「ライフ・ステージ あおぞらセンター」を担当しています。

「仕事で大事なことは、利用者さんの“いつもの状態”をどれだけ保てるかだと考えています。いつもと同じことをしたつもりでも『今日は利用者さんの状態が不安定だったな』と感じる日もあって、いかに自分たちが“いつも通り”のことをどこまでできているのか?に日々向き合っています。
ただ、その中でもやはりメリハリは必要で、例えば、作業のときは静かにする。でも、休憩のときは和やかに話をする。行事は一緒に楽しむといったことも大事にしています」


“いつも通り”の日々のなかに、ささやかな達成感や喜びがある。それは「人と人」が向き合う福祉の仕事ならではの魅力だと考える林さん。
利用者さんのなかには気持ちを言葉にできない人もいますが、日々接していくなかで「この方法なら通じ合えるかもしれない」ということが分かり、それを実践して上手くいったときは、この仕事をやっていて良かったな、楽しいなと感じるそうです。

「職員同士で日頃の気づきやそれぞれの考えを話していて、新しい支援策が生まれることもあるんです。こうち福祉会は、異業種から転職されてきた職員も多く、私にはない経験や考え方をふまえた意見を聞くことができるので、それがプラスに働いているんだと思います。
支援を行う上では、物事を同じ方向から見るだけでなく、視点を変えてみることも大事です。だからこそ、良いチームで取り組んでいける環境はありがたいですし、うち(こうち福祉会)はグループホームも運営していますので、そこの職員も一緒になって支援を行っていけるのも、強みですね」


笑顔にしてもらえたから、私も笑顔にしたい

サービス管理責任者の業務には利用者さんの支援だけでなく職員のサポートもあり、悩んでいる職員がいれば、林さんは親身になって話を聞きます。

「利用者さんも職員も同じで、悩みを打ち明けてくれたり、『困っているんだ』という話をしてくれたりするのは、これまで私が接してきた積み重ねがあるからこそと思うんです。相談してもらえた嬉しさもあるから、話はしっかりと聞きたいと思っています」

そうした姿勢が生まれたベースにあるのは、3人の子育てをしながら仕事を続けるなかで触れた優しさもあったそうです。

「ここで18年間働いてきたなかで結婚も出産もあり、子育てと仕事の両立に悩んだ時期もありました。本当に困って職場の人に話したら『今は子どもにも目を向けてあげて』と、いろいろ気づかってもらえたんです。私が一番大変な時期にそうしてもらえたので、他の人が同じように大変な状況になったら私も応援して支えたいと思っています」

現在進行形の子育てもありながら、キャリアアップもしており、最近は「社会福祉士」の資格試験に合格したそうです。「忙しいけれど、今はとても充実しています」と笑顔で話します。

「資格は大学時代から何度も挑戦していたんですが、今回は現場で経験したことを思い出しながらスムーズに答えることができました。現場での経験が少しずつ身についていたんだなと実感します。
サービス管理責任者の仕事には書類関係も多く、パソコンにずっと向き合っていないといけない日もありますが、休憩時間に利用者さんと話をするとリフレッシュになるんです。
私自身、利用者さんに励まされていることが多いので、利用者さんが少しでも楽しいと思えて笑顔になれる空間をつくり、守っていきたいなと思います」

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